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【FinGATE Interview】株式会社みんせつ/投資家と企業をつなぐプラットフォームから、資本市場の底上げを目指す

金融系スタートアップの起業から成長までを支援するオフィスシリーズ「FinGATE(フィンゲート)」。
「コト始めの街」としての歴史を持つ日本橋兜町・茅場町エリアに5施設を整備し、国際金融都市東京構想に向けた再開発の一翼を担うインキュベーション事業です。入居するのは金融系スタートアップのほか、行政機関や大手企業等、国内外で90社以上。セミナーやイベント等も企画し、企業間のマッチング機会も提供しています。「FinGATE Interview」では、FinGATEに入居する企業に、会社の現在と未来、兜町・茅場町に寄せる想いなどについてお話を伺っていきます。

今回は「FinGATE KAYABA」の9階にオフィスを構える「株式会社みんせつ」代表取締役CEOの中安 祐貴さんにお話しをお伺いします。
「ニッチなサービスだからこそ、理解されにくいかもしれません。」 と語るご本人の原体験がベースとなった同社の事業は、その唯一無二のサービス付加価値によりユーザーは年々増えており、資本市場の新たなスタンダードを築こうとしています。

「株式会社みんせつ」代表取締役CEO 中安 祐貴氏

独自の情報収集力が実現する、唯一無二のIRプラットフォーム

「株式会社みんせつ」は、IRコミュニケーションプラットフォーム「みんなの説明会」を運営するスタートアップ企業です。“投資される企業”と“投資する機関投資家”の間で発生するコミュニケーションの効率化をはかり、双方にとってタイムリーなIR活動を支援しています。

中安氏:企業サイト等で公開されているIR情報以外に、その企業のトップが考えていることや内情について個別にヒアリングします。そういった一次情報を多く盛り込んだ情報プラットフォームなので、投資家は知りたい情報を得て、満足度の高い投資に結びつきます。従来は機関投資家自身が独自に情報収集しており、年間1000社を超える企業担当者へのミーティングをする方もいるぐらいです。そのコミュニケーション部分をより簡略化できないかと思い、立ち上げたのが「みんなの説明会」というプラットフォームです。投資家は自身で多くの企業を見てきている豊富な経験から、その企業の魅力や課題を判断しています。
そのような機関投資家に対して、企業のIR部門もより洗練された情報をタイムリーに伝える必要があります。IR部門のコミュニケーションに膨大なリソースがかかっていることにも着目し、さらなる効率化を目指して直近では「IR議事録.ai」のサービスを開始しました(2024年7月)。企業と投資家間で活発に行われる対話の内容を、精度の高いAIを活用して記事録に残すことができるサービスです。

「株式会社みんせつ」を立ち上げる前は、証券会社の株式調査部でアナリストの職についていた中安さん。さまざまな企業の調査をするなかで、情報収集の難しさに課題を感じていました。

中安氏:企業の決算説明会の情報が、ホームページにすら掲載されていないことがよくあります。たとえば「いつ、どこで開催されますか?」と企業にメールやファックスで問い合わせても、いつの間にか部署にファックスが届いていて、気づいたら決算説明会が終わっていた、というケースも少なくありません。この問題は他のアナリストや投資家も抱えており、皆が必要としている情報なのに、集約されていないのが現状でした。そこで「誰かがやるべきだ」と感じ、独立することに決めました。
独立後は、企業だけでなく、証券マンや投資家などからも直接情報を集めることでサイトの価値を高め、機関投資家からはその利便性や情報の量・質を評価いただき、彼らから一定の信頼をいただくことができましたし、機関投資家がたくさん集まるサイトという評判が企業側に伝わり、企業からも信頼をいただけたと思っています。
「言語の壁を越えること」「情報格差をなくすこと」「投資家が望んだタイミングで望んだ情報を手に取れる市場にすること」を目標に、今後スピードが重視される投資の世界で、海外との情報格差を解決するためプラットフォーム内で使える英語翻訳ツールの充実にも注力しています。

https://minsetsu.com/irtranscriptai/

金融ビジネスが紡がれてきた日本橋茅場町・兜町の地で、資本市場の底上げを目指したい

「FinGATE KAYABA」設立(2017年)と同時に入居いただいたきっかけは、当時平和不動産が東京都などと推進をスタートしようとしていた「兜町・茅場町再開発の構想」を中安さんが目にしたことでした。

中安:平和不動産の中期経営計画を見ていた時に、国際金融都市東京構想のもと、世界中の投資家を呼び込む目的で兜町を再活性化し、シンボルタワー“KABUTO ONE”を設立する構想を目にしました。平和不動産は、世界中の投資家と日本の上場企業を結びつける場である「KABUTO ONE」を作りたいと掲げており、当時すでに機関投資家と上場企業をマッチングするサービスをスタートしていた僕たちとしては、大きなシナジーを起こせるのではないかと感じました。そして、ビジネスの企画を直接平和不動産のご担当の方に提案をしたところ、丁寧に話を聞いてくださり、意気投合して入居に至りました。
僕らは場立ちを知らない世代で、かつて兜町が盛り上がっていた時代も知らないんです。でもこの日本橋茅場町・兜町という地で、証券会社など役割が違うプレイヤーの皆さんと共に、日本の資本市場を底上げするためにビジネスを盛り上げていきたいと思っています。

KAYABAの3Fにあるコミュニティスペース「FinGATE CLUB」にて。 「無料で設置されているフリービールは最高!施設サービスや、今後のFinGATEイベントなども期待しています」

拠点・茅場町でよく行くお店は?

中安さんが茅場町ランチで通うのは、美味しいアジフライのお店味わえる「辰巳」!お刺身などの和食メニューが豊富で、地元でも人気店です!

辰巳のアジフライ!

インタビューは以上です。ありがとうございました!

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